Form-i GINZA SIX店です。
いつもご利用ありがとうございます。
今回からは3回に渡ってデニムの丈詰めやリペアをお直し屋の視点から皆様にご紹介していきたいと思います。
第一弾は「チェーンステッチ」
裏側の糸が鎖状に編まれ、見た目にも太めのステッチがかかる特殊ミシンを使います。裾をロールアップした際、目を引くワンポイントになりますし、いわゆる「デニムっぽさ」を演出してくれるステッチです。
このチェーンステッチミシンは、デニム地でできたパンツ(ジーパン)がワークパンツとして量産されていた時代に生産効率を上げるために開発されたものだそうです。普通のミシン(シングルステッチミシン)との違いはボビンに糸を巻くか巻かないか、という点です。
シングルステッチミシンは上下の糸を準備する際に下糸をいったんボビンというミシンのパーツに巻く手間がありますが、チェーンステッチミシンにはこの手間がありません。縫いたい糸を糸台にセットすればすぐに縫製工程に入れます。この手順の簡便さが量産の要望に応えて広まったのだろうと思います。
しかしこのチェーンステッチ、縫い目の構造上弱点があります。上下の糸のがかみ合って縫われている普通のミシンステッチと違い、一箇所がほどけると全体が連鎖的にほどけてしまうことがあるのです(ほどけた途中で止まってくれない!!)。この弱点のために品質管理の観点からも縫い目がほどけにくいシングルステッチが台頭するようになったのではないかと推察します。
とはいえ、チェーンステッチで仕上げられたデニムの、経年による独特の色落ちや風合いはやはり「デニムっぽさ」を存分に味わわせてくれます。
当店では通常のチェーンステッチ《カンサイスペシャル》であれば、当日の仕上げが可能です。
また、アトリエには《ユニオンスペシャル》もございますので、一週間程のお預かりで、仕上げが可能です。
詳細はお気軽にお問い合わせください。
例えばチェーンステッチは、裏にそのステッチがくるよう縫われていることが殆どですが「デザインとして」表にかける場合もあります。自分のパンツにちょっと手を加えてみたい…というとき、ステッチを変えてみるのも楽しいかもしれません。
こだわりのデニムのお直し是非ご相談ください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
フォルムアイ GINZA SIX店 Staff:SM/SH
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